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統合失調症の最悪な症状「アンビバレンス」とは?実例紹介

アンビバレンスとは、ある事柄(もしくは人物)に対して、2つの相反する感情を同時に持つことを指します。

この症状は、オイゲン・ブロイラーという精神科医の論文によって知られるようになりました。

たとえば、ブロイラーの患者で子どもを毒殺した母親がいるのですが、その母親はブロイラーの前で自分の行為に絶望して涙を流しつつも、口元には笑みを浮かべていました。

つまり、その母親は子どもを殺害したことに対して、絶望と喜びの2つの感情を同時に持っていたのです。

このように、アンビバレンスとは、矛盾した感情を同時に抱くことが特徴です。

はたから見ると、感情がバラバラで統合されていない人間のように見えます。

※このアンビバレンスという症状は、すべての統合失調症患者に出るわけではありません。

 

子どもを殺害するのは極端な例だと思いますが、そこまでいかない例であれば、多くの統合失調症患者の家族が体験しているのではないでしょうか?

たとえば、母の例をあげると、母は私に対して愛情(の皮をかぶった依存心)と憎しみの2つの感情を持っていました。

私が幼い頃、母は私にベッタリと依存していたのですが、私が自分の思い通りにならないと発狂して虐待し、私が泣いたり抵抗したりするのを見て息も絶え絶えに笑っていました。

 

物事に対して矛盾した2つの感情を持つことは、程度の差はあれ普通の人間にでもあるかもしれませんが(たとえば、仕事は好きだけど諸々の事情で辞めたいなど)、統合失調症患者の場合は極端なんですよね。

普通の人間なら、負の感情を感じているときにも、ある程度は自制心が働くと思います。

たとえば、誰かに対して愛情と憎しみの2つの感情を持っている場合、たとえ一時的に憎しみに支配されても、相手を殺したり虐待したりまではしないじゃないですか?

それが、統合失調症患者の場合は歯止めが効かず、相手を実際に傷つけてしまうことがあるんだと思います。

 

こんなふうになったら、もう人間として終わりだと思います。

殺人事件・虐待事件の加害者にも、こういう人間はいますよね。

こういう人たちは生まれつきか、もしくは精神疾患や事故により、母のように脳障害が残っている状態なのでしょう。

ただ、本人は自分が異常だということにすら気付いていません。

虐待にしても腹が立ったから叩いただけ、子どもが泣き叫ぶのがおもしろかったから笑っただけというふうに、自分の感情のおもむくままに行動することに対して何の疑問も抱いていない。

自分を客観視して、自分の行動が異常だと思うことができないんですよね。

自分の感情に基づく行動すべてが、当たり前のことのように感じているのです。

患者の感情そのものがおかしくなっているのが原因ですが、本人は自分の感情がおかしいとは思わないじゃないですか?

感情そのものが異常をきたしている場合、自分では気づかないものです。

 

なので、この症状が出たら解決策はないような気がします。

患者が1人暮らしの場合は、家族に危険が及ぶことはないので良いかもしれませんけど。

ただ、同居している家族がいる場合は、家族が大変ですね。

しかも、本人も常におかしいわけではないんですよ。

普段は患者本人も、仕事をしたり家事をしたりできるので、普通だとみなされて措置入院を断られるケースもあります。

母も当時は仕事をしていましたし、外では普通に振舞っていたようです。

普段は一応普通なんですが、感情が高ぶると急におかしくなるんですよ。

まあ、幼い子どもがいる場合は、子どもと2人きりにさせないということが大切だと思います。

子どもを親戚の家や、児童養護施設に預けるのも1つの方法です。

自分を虐待して狂喜している人間がいて、しかもそれが実の親だということは、子どもにとって精神的に大きなショックを与えます。

人格形成にも非常に大きなマイナスとなるので、とにかく子どもを被害にあわせないことが大切です。

いくら普段は普通でも、子育てでイライラする経験というのは、誰にでもあると思います。

そのイライラしたときに、普通の人間が絶対にやらないようなことを、平気で子どもに対してやるのが問題なのです。