統合失調症であることを隠して結婚するデメリット
ネットでブログのネタ探しをしていたのですが、統合失調症を隠して結婚したという話がちらほら見つかりました。
中には、家族ぐるみで隠していたという例もありました。
実は、私の母も家族ぐるみで病気のことを隠し、相手の男性(父)をだまして結婚しているんですよね。
だから、病気を隠して結婚する人は意外と多いんだなと思います。
相手をだましてまで結婚したいという気持ちがよくわかりませんけど。
とくに、統合失調症なんていつ再発するかわからない病気ですからね。
病気が発覚したときに結婚相手の信頼も失いますし、病気を隠してもデメリットしかありません。
私の母に関しては、隠して結婚したことに対するデメリットしかなかったように思います。
病気に対してサポートを得られない
統合失調症は、周囲のサポートが必要になる病気です。
とくに病識がない場合、自分に病気の症状が出ていても気付かないことが多々あるので、担当医に自分の症状を的確に伝えることもできません。
結果として、自分の症状に合っていない薬を飲み続けたり、症状を悪化させたりすることがあります。
母には物盗られ妄想や、捨てられた妄想があったのですが、それを本人は病気の症状だと思っていないんですよね。
妄想が事実だと思い込んでいたので、母は主治医にも症状を伝えていないはずです。
こういう症状が出たときに、家族が病気のことを知らされていなければ、どうすることもできません。
家族が医師に症状を伝えることができないので、妄想に合った薬を処方してもらうこともできない。
だから、当然本人の病気の治りも悪くなります。
薬を飲み忘れる
統合失調症を隠して結婚すると、パートナーの前で薬を飲みにくいという問題があります。
風邪でもないのに、毎日大量の薬を飲んでいたら変ですよね。
最初は風邪薬やアレルギーの薬だと言って、ごまかせるかもしれませんが、数年単位で毎日飲み続けているとやはりおかしいです。
かといって、できるだけパートナーの前で薬を飲まないようにすると、どうしても飲み忘れる日が出てくるでしょう。
飲み忘れると再発リスクが高くなるので、非常に危険だと言えます。
信頼を失う
統合失調症を隠して結婚すると、確実に信頼を失います。
隠しても病気は隠し切れるものではありませんし、 父もかなり早い段階で気付いていたようです。
騙されて結婚したからか、母の性格のせいかはわかりませんが、当時父は母のことを嫌っているように見えました。
よく母のことをキチガイと罵っていましたし、父が母のことを殴ったり蹴ったりしている姿を見たこともあります。
もともとお互いに愛情があって結婚したわけではなく、お見合い結婚なのでよけいに許せなかったのでしょう。
お見合い結婚は条件から入りますから、母が統合失調症だと知っていたら父は結婚しなかったと思います。
パートナーの信頼を失うだけでなく、子どもの私の目から見ても母は最低だと思います。
もし自分が結婚することになって、結婚後に相手が統合失調症だと知ったら、私なら隠されていたことをショックに思うからです。
パートナーのことを少しでも想っているなら、病気のことを伝えた上で、選択肢をあげるのが思いやりではないでしょうか?
統合失調症である以上、パートナーに多かれ少なかれ我慢やストレスをしくことになるので、病気のことを伝えて相手が去ってもそれは相手の自由であり、仕方ないことだと思います。
子どもに遺伝する
親が統合失調症の場合、子どもが発症する確率は約1/10です(WHOの統計から)。
通常は100人に1人が発症すると言われているので、通常の10倍発症しやすくなります。
自分の問題だけでは終わらないという点でも、あらかじめパートナーに伝えておく必要があるでしょう。
癌など、他にも遺伝の傾向がある病気もありますが、統合失調症の場合は癌と違って若くして発症する傾向があります。
そのため、発症すると仕事や結婚ができなくなることもあり、最悪親がずっと面倒を見る必要があります。
その点を踏まえて、パートナーにあらかじめ病気のことを伝えておくのは義務でしょう。
メリットはお見合い結婚できるということだけ
統合失調症を隠して結婚することのメリットは、お見合い結婚できるということだけですね。
恋愛結婚の場合は愛情補正が入りますから、病気のことを伝えても結婚してくれる人はいるでしょう。
しかし、仮に隠して結婚できたとしても、結婚はゴールではなくスタート地点なので、病気について何も知らない相手との結婚生活は無理があると思います。
病気のことがバレたときに信頼を失うというリスクもありますし、症状が深刻で治る見込みのない場合は、離婚請求されるリスクもあります。
母も病気が悪化して一度離婚しています。
また、今は症状が軽くても、悪化したときに相手に覚悟がないと支えられません。
なので、自分のためにも、結婚するときに統合失調症であることを隠さないほうがいいと思います。