毒親育ちが摂食障害に人一倍気をつけるべき理由
摂食障害になる原因としては、遺伝的な要因だけでなく家庭環境とも密接な関わりがあるとされています。
とくに母親との関係や、両親の不仲、子供への無関心などが危険因子としてあげられています。
私も心当たりがありすぎるので、おそらく摂食障害の原因は家庭環境だったんだろうなと思いますね。
今は治ったのでいいですが、もし死んでいたら毒親は間接的な殺人犯ですね。
本人たちはおそらく一生気づかないと思いますけど。
参考:家族環境からみた摂食障害の危険因子についての予備的研究
ダイエットのつもりでも周りから見ると…
私の摂食障害はダイエットから始まりました。
自分はただのダイエットのつもりでしたし、病気なんてこれっぽっちも思っていなかったです。
最初はちょっと痩せたらやめようと思っていたんですよ。
それでストイックな生活を始めて、実際に痩せました。
ここまではいいんですが、痩せたときにかわいい服を着られる快感で、もっと痩せようと思ったんですよね。
けっこうダイエットって、本気で食べない生活を続ければ痩せられるじゃないですか?
なので、どんどん減っていく体重にモチベーションが上がりました。
摂食障害の怖いところは、痩せても細いと思わないところですね。
他人から細いと言われても、体重計でいくら軽い体重が出ても、鏡で自分の姿を見たときにあまり細いと思わないんですよ。
「ダイエット前よりは細くなったな」くらいは思いますが、自分の期待通りの細さじゃないというか。
だから、いつまでも際限なくダイエットをしてしまうのです。
一時期は、人間というより骨のような状態になっていましたが、当時は自分の考えがマヒしていることにも、異常なことにも気づきませんでした。
なぜ摂食障害になるのか?
私の場合、根本的な原因は家庭環境だったと思いますが、具体的には自信のなさと自己顕示欲の強さが摂食障害の引き金となりました。
家庭内では、自分が無価値であると思い知らされることばかりだったので、いつの間にか自分に対して自信がなくなっていきました。
自信がない人って、自信がないからこそ自己顕示して自信を取り戻したいんですよね。
矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、自信がないからこそ「細い」「かわいい」と言われることによって自分の価値を実感したいというか。
モデルさんや芸能人は、きれいで細い人が多いですよね。
だから、細いということを当時は美しさの条件のように感じていました。
私の、かわいい服を着られてうれしいという感情も、自己顕示欲の強さが原因だったと思います。
女性ならかわいい服を着たいという気持ちって、多かれ少なかれあると思いますが、私の場合はそういう気持ちが激しすぎた気がします。
ダイエットをすると太る
普通、ダイエットをしたほうが痩せると思うじゃないですか?
ところがそうでもないんですよね。
短期ではたしかに痩せますが、長期的に見ると、むしろ返って太ることが指摘されています。
ノイマルク・スタイナー(Neumark-Sztaine)という研究者が、アメリカの中高生1902名を対象としたダイエットの追跡調査があります。
この研究では10年間に渡り、対象者の体重やダイエットの習慣を調査しました。
10年後、ダイエットをしていなかった人たちはBMI値が平均で2.38上昇していたのに対し、ダイエットを継続して行っていた人たちは、BMI値が平均で4.33上昇していました。
つまり、ダイエットを継続していた人たちのほうが、10年後にはむしろ太っていたのです。
なので、長期的に細く健康的な体型を保ちたいのであれば、ダイエットはしないほうがいいのです。
まとめ
結局、摂食障害になってしまう人は自分に自信がないんですよね。
親から無視されてきた人も多いと思うので、ある意味しかたのないことです。
でも、結局は自分で自信を持つしかないと思います。
誰かに褒められたり評価されたりして自信を保てたところで、一生その人が褒め続けてくれるか評価し続けてくれるかというと、そういうわけではありません。
しかも、誰かに評価されたいために、自分のしたくないことをし続けるのもしんどいですし。